子育てもパートナーシップも自分Styleで♥️ ジャカルタ、バンコク経由シンガポール在住のファミリーセラピストが、海外在住者ならではの旬の情報を綴り、輝くHappy Lifeを応援します♪


by Treasure Box

トランス脂肪酸 ~食の魔法でいきいきベジフルビューティフルライフ~

今週は毎日がタイ料理学校です♪
今日はバンコクの屋台で見かける甘~いロティや、バナナのクリスピーに揚げたものを習いました。
いつもトンロー17のセブンイレブン、時にトンロー9近くで売っているロティの屋台が美味しいのですが
作ってみてそのタネを薄く延ばす技術を、お兄さんから盗み取らなくては!と思ったほど難し~い(^_^;)

そして分かっていたけれど、その油と砂糖の量に「・・・・(~_~;)」。 確かに美味しいんですけどね~
しかも生地はマーガリンとサラダオイルでマリネして、焼く時にもその油を使って焼き上げるんです。
タイの肉まんのサラパオを作った時も、この週の「食の魔法でいきいきベジフルビューティフルライフ」で
お話させていただいた、ここでもショートニングをかなり使ったんですよね。

2年前にタイ料理を習った時よりも、タイ人の中でも健康や美容と食の関係に意識が向いているのか
先生たちの話からも都会のバンコクを中心に、ヘルシー志向は高まっているんだなあと思う反面
まだまだこれから・・・と言う部分も多いんだなあと思わされることもあるので、
この部分をどうやって自分でアレンジして、美味しさは変わらずに健康的なタイ料理にしていくか、
ここが自分の課題だと思っているのですが、まずは「王道を知るべし」と全て吸収してから!と思っています。



さて、6月4日の「食の魔法でいきいきベジフルビューティフルライフ」は
「健康」がテーマ、「トランス脂肪酸」のお話をしたので、こちらでもUPしたいと思います♪


先週、「甘い物を上手にいただく」と言うお話をさせていただきましたが
その中に「洋菓子よりトランス脂肪酸がないので和菓子の方がよい」という話をさせていただきました。

朝食にパンをいただく方も多いと思いますが「バターはカロリーが高いから、
マーガリンの方がいいわよね」と使われている方も多いですよね。
「カロリー控えめ」や「コレステロールゼロ」などと、美容や健康によさそうな謳い文句が目を引くマーガリンは
確かにカロリーはバターより低いのですが、最近では食べることを避けた方がよいものとされています。

これは他にもスナック菓子、ファストフードなども同じで、
カロリーが高いので体によくないイメージがあると思いますが、実はそれ以上に心配なのは、
アメリカでは「狂った油」や「プラスティック・オイル」などと呼ばれるトランス脂肪酸が含まれているからです。


まず、トランス脂肪酸とはどんなものか?と言うと、4つに分けて考えられます。
一つ目は、マーガリンやピーナッツバターなどのファットスプレッドやショートニングを製造する際に、
不飽和脂肪酸と呼ばれる植物性の液体状態の油に水素を添加し、
化学処理して酸化しにくいように固形化させたもので、自然界に存在しない人口的な油のことです。

二つ目は牛や羊などの反芻動物では、胃の中の微生物の働きによって
トランス脂肪酸が作られることがあって、そのため牛肉や羊肉、牛乳や乳製品の中に
天然に微量のトランス脂肪酸が含まれているのです。

三つ目は植物から油を絞る時、精製する工程で好ましくない臭いを取り除くため、高温で処理を行います。
この際に植物に含まれている不飽和脂肪酸からトランス脂肪酸ができるため、
サラダ油などの精製した植物油にも微量のトランス脂肪酸が含まれているのです。

四つ目は植物油で揚げ物を作った時、そして高温で同じ油を何度も
繰り返し調理に利用するなどした時に出来る物なのです。


トランス脂肪酸が問題視されるのは、細胞の正常な働きを妨げ健康を害するという研究がされており、
現在では食品から摂る必要がないと考えられています。
トランス脂肪酸を多く摂取すると悪玉コレステロールを増やし、善玉コレステロールが減ることから
体の中の炎症反応を起こして、心筋梗塞や狭心症などの虚血性心疾患のリスクを高めます。

他にも気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎などのアレルギー症状を起こしやすく
高齢者が大量に摂取すると認知症を起こしやすいとの報告もされているのです。


バンコクでも最近、アメリカやEU諸国、オーストラリアなどから輸入されている食品などに
「Trans fat Free」などと書かれたお菓子や食品を見かけるようになりましたが、
WHO世界保健機関、FAO国連食糧農業機関の合同会議や、EFSA欧州食品安全機関などでは
いずれもトランス脂肪酸の摂取と疾病の関連性を認め、摂取量を少なくするよう報告しています。

こうした報告を受けて欧米を中心に、ここ数年、トランス脂肪酸含有量表示を義務化する国が増え
消費者や外食産業における意識も変わりました。
ニューヨークでは外食産業におけるトランス脂肪酸含有の油を全面禁止、
スターバックスも全米中のすべての店でメニューを替えてトランス脂肪酸を排除するなどを始めています。


これに対し日本の対応は、トランス脂肪酸についてはその種類も沢山あるため
「摂取すべき範囲として表すことが困難」とし、現在においては摂取目標量の基準は定められておらず、
また製造者に対しても法的な表示義務がなく規制も緩いようです。

農林水産省の見解では、トランス脂肪酸による健康への悪影響を示す研究の多くは
トランス脂肪酸をとる量が多い欧米人を対象としたものであり、
日本人にも同じ影響があるのかどうかは明らかではないと言うこととなどがあげられています。

他にも厚生労働省からは「バランスよく食事をするかどうかの問題」との声も。
確かにまずは何よりもバランスよく食事をするのが一番だと言うのは同感ですが、
食の欧米化が進んでいる今の日本の食生活や、同じような食生活であるアジアの台湾や韓国などでも
すでにトランス脂肪酸の含有量表示が義務付けられていることもあり、
やはり体へのことを考えると、少しでも避けられるのであれば避けたいところですよね。


では、トランス脂肪酸の摂取量を少なくするために、私たちにまずできることは何でしょうか?
それはやはり食品を購入する際には原材料をよくチェックし「トランス脂肪酸」が含まれる商品を
できるだけ購買しないようにすることも一つの方法です。
それにはまず、どんな商品に含まれている可能性があるのかということを知っておくことも大切だと思います。

トランス脂肪酸は、スプレッド、オイル類は、マーガリン、ピーナツバター、マヨネーズ
コーヒーフレッシュのクリームなど。
お菓子類はケーキ、アイスクリーム、チョコレート、クッキー、菓子パン、ポテトチップス、ドーナツなど。
インスタント・レトルト食品類は、インスタント麺、シチューやカレーのルウ。
ファストフードやファミリーレストランのお料理は、チキンナゲット、フライドポテト、フライドチキンなど。
冷凍食品などでは、から揚げ、ピザ、コロッケなどに含まれることが多いようです。

また、原材料欄にトランス脂肪酸と書かれていなくても、マーガリン、ショートニング、
植物性油脂とに書かれているものや、高温で調理されたスナック菓子、加工食品にも
トランス脂肪酸は含まれることもあることを頭に入れておくことも大切です。
ピーナッツバターなどにもTrans fat Freeと明示された商品も売っています。
割とバンコクはオーガニック類のコーナーに見かけるようなので、ぜひチェックしてみてくださいね。
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これはHealty Mate社のアーモンドスプレッドなのですが、ここにNo Trans Fatと書いてありますね♪
小腹が空いたときには、全粒粉やライ麦などのパンに、こんなスプレッドを塗って食べることも。


しかし、まだまだ現実的にトランス脂肪酸を含む食品は多いので
全ての食品をTrans fat Freeの商品だけにする、または全く使わないとなると
そのこと自体がストレスに感じる方もいらっしゃると思います。
そこで少しでもトランス脂肪酸の摂取量を減らすように、いつもの調理方法などを
一工夫するにはどうしたらよいでしょうか?

食事の欧米化がどんどん進み日本人も油脂を摂り過ぎる傾向にあり、
これが生活習慣病の引き金にもなっています。
まずは和食を中心として、野菜や魚などを中心とした食生活にすることも大切です。

それでも洋食もいただく機会も多いと思うので、マヨネーズ、ドレッシング、マーガリンなどの使用料を
できるだけ減らす調理法をするとよいと思います。
例えばポテトサラダなどに大量に使うマヨネーズは、茹でたジャガイモなどを熱い内にお酢や塩、
少量のブラウンシュガーなどで下味をつけておいたり、
コールスローなどもキャベツなどを先に塩やお酢などで下味をつけておき、一度水分を絞っておくと
その後のマヨネーズの使用量が格段に違います。

ドレッシングも質のよいオリーブオイルなどとお酢、塩こしょうでさっと手作りしたり、
パンにつけるマーガリンなどは、少量のバターを使うようにするか、
質の良いエクストラバージンオリーブオイルなどに替えるなどをしてみましょう。

そしてから揚げやコロッケなどと揚げ物をする場合は、少量の油で焼き上げのように調理して
残った油は冷暗所に貯蔵し出来るだけ早く使い切ることも大切です。
揚げ物も粉などをつけた後に少量の油をかけオーブンなどでカリカリに焼いたり、
油を使わずに揚げ物が出来る話題の電化製品の「エア フライヤー」などを使うのもオススメです。
バンコクでもフィリップス製のものを見かけているので、気になる方はチェックしてみてくださいね! 


何でも一気にすべてダメ!というのは難しいことなので、まずはトランス脂肪酸がどんなものか知った上で
出来ることから少しずつ自分なりの方法を見つけて、除去する食生活にしていければ、
それが自分や家族の健康にもつながると思います。



~ 食の魔法でいきいきベジフルビューティフルライフ 6月4日 放送分より ~
by treasure-bkklife | 2013-06-19 23:07 | 食の魔法でビューティフル~