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by Treasure Box

良質の油を摂ろう!@食の魔法でいきいきベジフルビューティフルライフ

昨日、BlogにUPしたAir Flyerですが、どうやら今日の「朝イチ」でも放送されたとか!
バンコクの方が日本より販売が早かったので、すでに使いこなしていらっしゃる方もいると思いますが、
これから「美味しくヘルシー」を目指して、どんなものができるか実験したいと思います♪


さて、このAir FlyerのことをFace Bookにも載せたところ、「購入したい~」の声が続々と(*^_^*)
やっぱり「油」のことが気になっている方が多いんだなあと、つくづく実感することに。
揚げものの油などはトランス脂肪酸と化して、細胞を傷つけたりと「悪い油」となってしまうのですが
よい油は、実は健康と美容に欠かせないものなので、きちんと選んで摂取することが大切なんです。

そこで、今日の「食の魔法でベジフルビューティフルライフ」は「健康」がテーマ、
「良質の油を摂ろう」についてお話したので、「油」つながりで早速UPしたいと思います♪



今までトランス脂肪酸や女性ホルモンの話などの中で、「良質の油を摂りましょう」とお話したのですが、
「油って太らない?」「良質の油ってなんだろう?」と思われている方もいらっしゃると思います。
そこで、今日は油についてお話をしようと思います。


炭水化物やタンパク質が1gあたり4カロリーなのに対して、油の脂質は9カロリーと倍以上もあり
カロリー神話の中で悪者のように捕えられてしまいがちな油ですが、
脂質は体に必要な三大栄養素であり、ホルモンや細胞膜の構成成分、生体機能の調節に関わるだけでなく
実は体重を落とす手助けをしたり、肌の潤いと弾力などを守ったりと、
健康と美容にも強い味方でもあるのです。


その一方で日本人に欧米化の食生活が進んだことで脂質が過剰摂取となり、
脂質が血管の内側にたまり、動脈硬化、心筋梗塞・脳梗塞を引き起こし、
内蔵型肥満やメタボリックシンドロームなどが増え、脂質の取り方が問題にもなっています。

そしてもう一つ、油の素晴らしい働きと言えば、様々なトラブルや老化の原因となる
体内の炎症を押させてくれるということ。
老化の大きな原因である酸化とともに注目されているのがこの炎症。
炎症が起きると体はウイルスやアレルゲン、毒素などと戦うのですが、
この時に自分自身の細胞を一緒に傷つけてしまいます。

これがジワジワと老化を進行させていくので、この炎症を最小限に食い止めることが不調を癒し、
病気を最小限にし、若々しく美しい肌をも作るのです。
悪い油は様々な炎症の原因となってしまうのですが、よい油はむしろ炎症を防いだり
抑えたりする力があるのです。



油は大きく分けて2つのグループに分けられ、
バターや肉の脂身のように常温で白く固まるのが飽和脂肪酸。
調理油や魚の油など透明な液体のままなのが不飽和脂肪酸です。

乳製品や動物性の食品に多く含まれる飽和脂肪酸は、
炭水化物やタンパク質の代謝過程でも合成されるので、
その摂取量はあまり神経質になる必要もないとも言われますが、
摂取量が適量を大きく外れると生活習慣病のリスクが高まり、
今では「食事摂取基準」では目標量の範囲を設定しています。

飽和脂肪酸を過剰に摂取すると血液中の悪玉コレステロールが増加して、
動脈硬化などのリスクが高まると言われていますが、
反対に飽和脂肪酸の摂取量が少なすぎても脳卒中などの死亡率が高まるとされています。

日本人は戦後、食の欧米化によって以前より脂質をとるようになったことで、
それまで最大の死因であった「脳梗塞」などの血管の病気は減っているのも、
欧米型の脂質が多い食事を取るとこによってもたらされた一面だとも考えられているので、
やはり適量の摂取は必要なんです。



一方、調理油や魚の油などに含まれる不飽和脂肪酸には、人間の体では作りだすことが出来ずに、
食べ物から体に取り込む必要がある必須脂肪酸である多価不飽和脂肪酸と言われる
オメガ3系とオメガ6系の油、そして体に良い作用をもたらす一価不飽和脂肪酸のオメガ9系の油があります。


オメガ3脂肪酸は、EPA、DHAのサーモン、マグロ、青魚、α―リノレン酸のくるみ
食用油のアマニ油(フラックスシードオイル)、エゴマ油やインカインチオイルと
低温圧搾の菜種油に含まれます。

血中中性脂肪の低下、血管機能改善などの働きがあり、
血糖値を安定させてスリムな体づくりにも効果があるので生活習慣病予防に役立つと言われ、
新陳代謝を活発にし、内側からしっとり潤った肌にも効果的です。

他にも「ハッピーオイル」と呼ばれるほど心地よい気分に強く関わる油なので、
積極的に摂ると明るい肌と明るい心の両方に効果があり、
月経前症候群のPMSなども和らげる効果も期待できます。

魚に含まれるEPAエイコペンタエンサン、DHAドコサヘキサエン酸はサプリメントでもご存じだと思いますが
EPAは悪玉コレステロールや中性脂肪の値を下げて、血液をサラサラにするなどの効果、
DHAドコサヘキサエン酸は脳細胞の重要な構成成分で、脳の機能を活発にして
記憶力をよくする脂肪酸なので豊富に摂りたい油です。


オメガ3はとてもデリケートな油で、市販されているほとんどは、小さめの遮光瓶に入って価格も高めです。
酸化しやすいという弱点があってインカインチオイル以外は加熱料理には向かないので、
基本的には生のままお料理にかけたり混ぜたりして使います。
スープやサラダに煮物、冷奴や納豆などにも垂らしたりするとよいと思いますが、
味と香りにクセがあるものもあるので、自分の好みのものを見つけるのもコツ。
また、開封したら冷蔵庫保存が基本です。

またデリケートな油のオメガ3を豊富に含む魚は生でいただくのが効果的ですが、
魚を焼く時もオリーブオイルなどを上からかけて焼くことで、
オメガ3系の魚の油を熱から変質を守ってくれる作用もあります。

肉の脂は網焼きなどで落して焼き、魚の油は下に野菜などを敷いてそのまま魚と一緒にいただくなど
逃がさないという調理方法などを工夫するのも効果的だと思います。
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これは以前、「糖尿病セミナー」のレシピで提出した「サーモンのグラチネ」
「デザイナーフーズ」と言われる、生活習慣病にも効果の高いほうれん草と玉ねぎやズッキーニの上に
コレステロール値や中性脂肪を下げるEPA、脳の機能を活発にするDHAが豊富なサーモンを乗せて
上からオリーブオイルをかけて、オーブンで焼き上げました。

他にもアクアパッツアなどの蒸し焼きや、魚のホイル焼きなど野菜と一緒に調理することで
下の野菜が魚の良質な油であるオメガ3の油を吸い取り、逃さず摂取できるので、おススメめの調理法です。


他にもクルミや栗はオメガ3が豊富です。オイルや魚は持ち歩くことは難しいのですが、
種実類の油は酸化しにくく簡単に持ち歩けるので、おやつにはクルミや甘栗もいいですよね。

魚をあまり食べないアメリカでは、古くからクルミが良質な油を摂れる健康商品として注目され、
日本でも山沿いの地域の領土料理やお菓子にはクルミが使われているものも多いのです。
ナッツは果実の種子ですが、種ごと食べられるキウイフルーツやイチゴなども、
少量ではありますがオメガ3が含まれているんですよ。



もう一つの必須脂肪酸であるオメガ6のリノール酸などは植物に多く含まれていて、
コーン油、大豆油、ヒマワリ油、紅花油などから摂取できます。

この必須脂肪酸のオメガ6脂肪酸は、細胞膜や体の仕組みに働きかける生理活性物質の材料となる油で、適量の摂取で高コレステロールを低下させ、体によい油として注目をされていましたが、
現代生活では摂り過ぎになっていて体内の炎症を強め、疲労感やアトピー性皮膚炎や花粉症などの
アレルギーの原因との関連性なども指摘されています。

また、摂りすぎると悪玉コレステロールを増やし、善玉コレステロールも減少させて肥満に繋がる上に、
過酸化脂質や血栓を増やして動脈硬化や大腸がんを進行させることもあると言われ、
今では摂り過ぎに注意し たい油と言われるようになりました。



他にも必須脂肪酸ではないのですが美容と健康を考えるのであれば、
オメガ9脂肪酸と言う種類の油を足した3つをバランスよく摂取する必要があるのです。

オメガ9のオレイン酸はオリーブオイルなどでおなじみの油ですが、
不飽和脂肪酸の中ではもっとも酸化に強い油です。オメガ9脂肪酸は、エクストラバージンオイル、
低温圧搾した未精製のゴマ油、またアボカドの脂肪分などに含まれますが、
沢山摂っている人はシワが少ないとの報告もある、美肌とアンチエイジングのためのオイルです。

不飽和脂肪酸の中では熱にも酸化に強いので、加熱調理の時にはオメガ9系がオススメです。
動脈硬化の原因となる悪玉コレステロールを減らし、
動脈硬化の防止に役立つ善玉コレステロールは減らさないという性質もあります。
オリーブオイルは「地中海式食事」などで知られる伝統的に食べて来た人たちに、
心筋梗塞が少ないことも判明していますよね。



さて、ここで大切なのは、オメガ6系の油はもちろん必須脂肪酸なので摂取することが大切で、
オメガ3系とオメガ6系の理想的な比率は1:4と言われていますが、
現代の日本人の平均的な食生活はこの比率が1:10になってしまっていると言われています。

この原因には製造する際にオメガ6の油が使われる揚げ物やスナック菓子の摂取量が増え、
反対にオメガ3を含む魚離れなどが考えられます。

また、体内で油が正常に機能するためには、動物性の飽和脂肪酸、
オリーブオイルなどの健康と美容によいオメガ9脂肪酸の一価不飽和脂肪酸、
オメガ3と6系の多価不飽和脂肪酸は、3:4:3の割合で摂取するのが望ましいと言われています。


このバランスを考えながら食べるのはかなり難しいことだと思うので、
まずはオメガ6の揚げ物やスナック菓子などを減らし、
ほとんどの方が不足しているアマニ油、フラックシシードオイル、魚やナッツなど
オメガ3脂肪酸を含む食品の摂取量を増やし、
オメガ9のオリーブオイルなどをバターやマーガリンの代わりに摂ったりするなどと工夫して、
全体のバランスを取ることが大切なのです。



では、反対に「悪い油」はどんなものかと言うと、まず筆頭にあげられるのが先月こちらでもお話した
マーガリンやショートニング、揚げ物などにより酸化した油などに含まれるトランス脂肪酸です。
トランス脂肪酸は不飽和脂肪酸を化学処理して作られた人工的な油なので、
細胞の炎症を起こして正常な働きを妨げ、老化を進めて健康を害するという研究が進んでいます。

他にも飽和脂肪酸の動物性脂肪などは、溶ける温度が高く常温では固体のままのことから、
摂り過ぎると体内で固まりやすく血液がドロドロとなって細胞や細胞膜を傷つけ、体内に脂肪が停滞します。


また、一番よく家庭で使われている「サラダ油」は、
そのほとんどがオメガ6系の油を何種類かブレンドした「混ぜ油」です。
現在の日本の表示法では、「食用油」「調理用油」などの表記でよいことになっているので、
何を原料とした油なのかは分からないものも多く、大量生産を可能にするため薬剤で抽出したうえ、
長期保存のために安定剤や防腐剤などの添加物を加えているものがほとんどです。

コレステロールを下げる、血糖値を下げると宣伝されている「健康油」なども、
同じく加工油に変わりはなく自然な油とは言えないのです。


ちなみに我が家では、炒め物などにはオリーブオイルを使っていますが、揚げ物には香りが気になることも。
そこで、天ぷらのような揚げ物や中華の炒め物には、バンコクのどこのスーパーにも置いてある
100%のRice Bran Oil、こめ油を使っています。

これはRice Bran Oilに含まれる飽和脂肪酸、一価不飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸のバランスが
脂肪酸の望ましい摂取バランスに割と近いと言うことと、酸化しづらいと言う性質を持っているからですが、
ご自身でもどんな油がよいか、お気に入りを探してみてくださいね。

それとトランス脂肪酸の回でもお話した、最大80%の油分をカットするエアーフライヤーを購入しましたが
300gのお肉にパン粉をつけて揚げても大さじ1の油だけで済むことと、後処理も楽なのでオススメです。


油は選び方や摂り方次第で、敵にもなり味方にもなってくれる食品で、
よい油をしっかりと摂ることはホルモンの質を高めて老化を防ぐ作用もあり、
健康に美しく生きることにも繋がります。
油を選ぶ目と知識を持って、よい油をうまく食生活に取り入れるコツを身につけていきましょう。


~ 食の魔法でいきいきベジフルビューティフルライフ 7月2日 放送分 ~
by treasure-bkklife | 2013-07-02 22:53 | 食の魔法でビューティフル~