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by Treasure Box

コレステロールについて @食の魔法でいきいきベジフルビューティフルライフ

毎週火曜日にバンコクのラジオ局、J-Channelの「Moring Kiss」の番組内で出演させていただいている
「食の魔法でいきいきベジフルビューティフルライフ」ですが、間もなく半年になろうとしています。

正しくお役にたつ食の情報をお届けしたいと思うと、毎回の原稿を書き上げるにも時間が必要ですが
中には嬉しいメッセージをいただいて、ベジフルビューティアドバイザーとしても励みになっています。


7月9日の放送では、その前の週に「良質の油を摂取しよう!」というお話をしたのですが、
その際、リスナーの方から「コレステロールについて」の次のような質問のメールをいただいたので
健康がテーマでコレステロールについてお話をさせていただきました。



先週、こんなメッセージをリスナーの方からいただきました。
「私はコレステロール値が高いのですが、コレステロールはあながち悪いものではないと認識しています。
 父もコレステロールが高いので、遺伝かなーとも、思っています。コレステロールって悪者でしょうか?」

まずご質問の遺伝についてのお話ですが、金沢大学大学院医学研究室のまとめなどを見ると、
コレステロール値が高くなる遺伝子を両親、もしくはどちらかから受け継いで、
高コレステロール血症を発症する「家族性高コレステロール血症」と言う病気もあるそうで、
コレステロール値が高いのは遺伝と言うこともあるようです。

病気についてはその方によっても症状や重さ、そして原因が違うと思いますし、お医者様ではないので
私がここでお話することはできませんので、まずはお医者様の診断を受けることをオススメします。


今日、ここではコレステロールについて一般的なお話をしていきたいと思います。
まず、コレステロールとは何かと言うと、脳や血液、筋肉など体内に広く存在し、
細胞膜やホルモンの構成成分となり、脂肪の消化に必要な胆汁酸、骨粗しょう症との関連もある
ビタミンDの前の段階の物質の材料もコレステロールなので、必要不可欠で大切な栄養素です。

女性ホルモンの時にもお話しましたが、「ホルモンの母」と呼ばれるDHEA、
デヒドロエピアンドロシテロンは体内の約50種類ものホルモンの元になっているのですが、
このホルモンの原料となっているのが、実はコレステロールで、
実は赤ちゃん用の粉ミルクには、わざわざコレステロールが加えられているそうなのです。


現在、ミス・ユニバース・ジャパンチームでは最高の美の実現のために、
美女の卵たちのコレステロールやDHEA、中性脂肪などを調べているそうです。
なぜなら、それだけ適正脂肪は女性の健康美ボディの要になっているからだと考えられているそうで、
豊かなバストやヒップは特に欠かせないそうです。

その検査結果でもDHEAの値が高い女性ほど、ヒップがグラマーだったそうで、
一番値のたかい女性は、バストも大きくて凹凸のあるボディの持ち主だったそうなんですよ。


コレステロールの話になると、善玉コレステロール、悪玉コレステロールという言葉を聞くと思いますが、
これは体内に存在するコレステロールは成分や比重によって分類され、
悪玉コレステロールと言われる低比重のLDLコレステロールと、
善玉コレステロールと言われる高比重のHDLコレステロールなどがあります。

HDL、善玉コレステロールは血管に沈着したコレステロールを取り除く働きがあり、
最近の研究ではコレステロールの回収だけでなく、いったん進んでしまった動脈硬化を
改善する効果があることもわかってきて、まさに「善玉コレステロール」と呼ばれるにふさわしい働きをします。

女性らしい体つきに必要な女性ホルモンは、善玉コレステロールを上げる作用があります。
そのために善玉コレステロール値には元々10-20mg/dLの男女差があるのです。
現在使っている男女が同じ基準値で判定すると、女性の場合善玉コレステロールが高いので、
総コレステロールが高くて高コレステロール血症と判定されてしまう事があることを
特に女性の方は知っておいた方がよいと思います。


一方、LDL悪玉コレステロールは、全身にコレステロールを届ける働きがあり必要不可欠ですが、
食生活などが乱れて悪玉コレステロールが過剰になってしまうと、
血管にコレステロールを沈着させる原因にもなり、血管の壁の中にコレステロールが入り込んでしまいます。
こうしてできるのが動脈硬化巣の初期病変のコブであるプラークですが、
その内部にはコレステロールが沈着してしまっているのです。

なぜに血中コレステロール値が高いと健康に悪いかと言うと、過剰となり酸化した悪玉コレステロールが
血管内膜の内側にコブが作って血管を防いで、血液の通り道を細くするためで、
これが動脈硬化や悪性新生物のガンなどを誘発する原因になると言われています。

ですので、コレステロール値をコントロールすることは、動脈硬化や虚血性心疾患、脳卒中など
命に係わる病気を防ぐことが最大の目的なので、長期に渡り食生活を改善することが一番のポイントです。


日本動脈硬化学会の報告によると、
日本人は総コレステロール値が高値なのは、善玉コレステロール値も高値であるためで、
悪玉コレステロール値が正常である人が多く認められるとのこと。

本来治療は必要でないこのような人たちを鑑別するためにも、
総コレステロールよりも、悪玉コレステロールに注目する必要があるそうです。
自分はコレステロール値が高い、または低いと言う方は、それが総コレステロールなのか、
悪玉コレステロールなのか、善玉コレステロールなのかを認識しておく必要があると言えます。


コレステロール値を正常値まで下げるには、悪玉コレステロールを減らして
善玉コレステロールを増やすことがカギになります。
肉やバターなどの動物性脂肪を含む食品や、卵や魚卵、レバーなどにコレステロールが多い食品は、
悪玉コレステロールを増やすので、コレステロール値が高いと言われている方は、
控えめにした方がよいとも言えます。

ただし、体内のコレステロールの多くは肝臓で合成されるので、
卵を食べたからと言って即座に血中のコレステロール値が上がる訳ではありません。
コレステロールは肝臓で生成できる物質で、日本人の一般的な一日の摂取量は0.2~0.5gであるのに対し
実は肝臓では一日に1.5g~2gのコレステロールが自ら生成されています。

以前は「卵を食べるとコレステロール値が上がる」と多く言われていたので、
現在も卵を気にして食べる方を控える方もいらっしゃると思います。
しかし現在の栄養学では、コレステロールは肝臓で必要に応じて作られるので、
食事で摂った場合は肝臓で作られる量が減るので、その影響はわずかだとも言われています。

もちろん何でも食べ過ぎは要注意で、卵を食べると確かに悪玉コレステロールが増加しますが、
同時に善玉コレステロールも増えることがすでに判明していて、
したがって善玉コレステロールが、それを回収してくれるので
動脈硬化のリスクは心配するほどはないと、既に実験によって証明されているそうです。


他にもコレステロールが気になるタコやイカなどは、コレステロールが原因となる胆石症を予防するほか、
糖尿病を予防・改善する働きのあるタウリンというアミノ酸の一種をたくさん含み、
魚卵や煮干しには細胞の新陳代謝を活発にして老化を防ぐ核酸が豊富なのです。

健康な方が卵や甲殻類などを適度にいただくことは問題がないとされているそうですが、
あくまでも過剰な摂取を避けるように配慮しつつ、食生活全体のバランスに気を配り、
肥満などにならないようにすることが大切なのです。


また、以前こちらでもお話したトランス脂肪酸は悪玉コレステロールをふやし、
善玉コレステロールを減らしてしまう働きがあるので、多量の摂取には警戒が必要だとされています。
卵などコレステロール値の高いものだけに注目するのではなく、やはり全体のバランスが大切なのです。


コレステロールによい食品としては、肉であれば脂肪の少ない鶏肉のささみや胸肉、
ヒレなどの赤身や脂身を除いた肉、低脂肪で良質なタンパク源となる大豆製品など。
他にもDHAやEPAが豊富に含まれる、アジやイワシなどの青魚もオススメです。

「食事摂取基準」では1日のコレステロールの上限量が目安として示されています。
目標量は男性で750mg未満、女性で600mg未満。
ちなみに、鶏卵1個に含まれるコレステロールがおよそ250mgです。


食物繊維や抗酸化成分の野菜類をうまく食事に取り入れることも、コレステロールを下げるポイントです。
こんにゃくや海藻類に含まれる水溶性食物繊維は腸内のコレステロールを吸着して、
体外に排出する作用を持つと言われています。

また、海藻類のぬめり成分の食物繊維のフコイダンなどには、
血中コレステロールを下げてくれる働きがあるとされています。
果物を摂る場合には、りんごやバナナなどの水溶性食物繊維であるペクチンを
豊富に含む果物を選ぶとよいとされています。
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一日一個のリンゴは病気知らず」とも言いますが、りんごは水溶性食物繊維のペクチンだけでなく、
不溶性のレグナンやセルロースには、コレステロールの吸収を阻害する効能もあるそうです。
また、食物繊維のペクチンは皮に多いので、よく洗って皮ごと食べた方がよいそうです。
他にもポリフェノールなどによる抗酸化作用や、アンチエイジング効果もあるので嬉しい果物ですよね!

東北地方は昔から塩分が多めの食事をとることからか、血圧が高い方が多いことでも知られていますが
青森などのりんご農家さんには、血圧が低い人が多いことでも知られているそうです。
あまり冷やし過ぎると香りや甘みが活きないので、ほどほどに冷やすのが美味しさの秘訣です♪


他にも抗酸化作用の強いブロッコリー、かぼちゃなどの緑黄色野菜などは
過酸化脂質の生成を抑え、動脈硬化予防にもつながります。
また玄米や全粒粉パンなどに含まれる未精製の穀物には、不溶性食物繊維が多く含まれ、
これは便の量を増やして腸を掃除してくれます。


食材選びに加えて動脈硬化を防ぐために、一日の塩分の摂取量を減らすことも重要です。
慣れないうち味気なく感じるかもしれませんが、酸味や辛味、香りなどを補うように工夫して調理すれば
塩分が少なくても美味しい食事をとることができます。


そして食事だけでなく、善玉コレステロールを増やすには、有酸素運動が有効と言うことが分かってきました。
一日に歩く歩数が多ければ多いほど、善玉のコレステロール値も高くなることが分かっています。
運動で悪玉コレステロール値を下げようとしている方は多いですが、
残念ながら運動には、悪玉コレステロールを低下させる直接的な効果はないことが分かってきました。

しかし悪玉コレステロールが下がらなくても、善玉コレステロールが増えれば
コレステロールを回収する力が上がるので、動脈硬化を改善する方向に向かうと考えられています。



ここまで血中コレステロール値が高い場合のお話をしてきましたが、
実はコレステロールが低ければよいと言うものでありません。
コレステロール値が低い状態は低コレステロール血症と呼ばれます。

コレステロールは細胞を構成する材料の一部なので、少なすぎると血管の弾力が失われる、
低栄養、甲状腺機能亢進症、肝疾患などが考えられますが、
重要な原因疾患として、悪性腫瘍のガンなどがあげられるようです。


高コレステロールも低コレステロールも、改善するにあたっては適度な運動と
バランスのよい食生活が第一ですが、まずは健康診断をきっちりと定期的に受けて
基準外の場合は医師の判断を仰ぐことが大切だと思います。

また、あまりに食品のコレステロール値ばかりを気にして低栄養になること、
それ以上に体の酸化や糖化を促進して、血管に有害となる食べ方を注意することも大切です。

私たちにとって、適正脂肪は健康と美容の強い味方です。
多すぎるのももちろん問題ですが、少なければ少ないほどいいと言うものではありません。
バランスよい食生活が健康と美容に繋がるので、毎日の食生活を充実させていきましょう。



~ 食の魔法でいきいきベジフルビューティフルライフ 7月9日放送分 ~
by treasure-bkklife | 2013-07-26 23:12 | 食の魔法でビューティフル~